2019年1月9日水曜日

外来植物と共生する日本の新しい自然

古来の外来植物は、人の手で、あるいはまだ限られた数の輸入物に付着し、長い船旅の末に日本に到着し、ほんのわずかな種から、たくましい繁殖力を発揮して、すっかりと定着した。中には食材やや薬草として重宝されるものもあったが、農村が大半であったこの国では、多くが農作物の生育を阻害する雑草として忌み嫌われ、常に除草される憂き目にあいながらも、しぶとく生き抜いてきている。そうしながら、ずっと人々の暮らしの苦楽の友として親しまれてきた。

明治維新による開国の後は、それまでの長い歴史の間にもたらされたものを上回るほどの外来植物が入るようになった。食用や薬用のほかに観賞用として人が意図的に持ち込んだものが畑を飛び出して野に広まったり、飛躍的に増加した貨物に付着して、知らぬ間に侵入してきたものも数多い。

戦後になるとますます外国との行き来は増え、さらに高度成長に伴いとんでもなく多くの外来植物がやってきている。それらは、この国の昔からの自然環境を侵略し破滅させると恐れられるものを含みながら、日本の自然の中に定着し、時間ととも親しまれ市民権を得て、今や「新しい自然」の構成員として、失われていく昔ながらの自然を補完する存在になっているように思える。

アメリカフウロは在来のフウロソウを見ることが少なくなった昨今
日常生活のひと時に小さな心の安らぎをくれる野の花のひとつです



(広告)
老人ホームや高齢者介護施設への荷物運びをおてつだいします
家族みんなの荷物運びを気軽にご用命いただけます
全国から当日配送や翌朝のお届けが手配が可能 時間外や休日も受付しています

0 件のコメント:

コメントを投稿